債務整理をするとその後の生活にどう影響する?
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債務整理は借金問題解決の最終手段
借りたお金はきちんと返すもの、と言うのはこどもでも知っている当たり前のルールです。しかし、何らかの事情により借金が変えてせなくなってしまう可能性は誰にでも存在します。急なリストラで収入を失ったりケガや病気で働けなくなったり景気の変動で資産が激減してしまったりと、本人に落ち度はなくても借金が返せなくなることは十分に考えられます。
借金が返せなくなってしまった人たちの救済措置となる制度が債務整理です。債務整理で借金を見直すことで完済の見通しを就けることが出来るだけでなく、返済不能と判断された場合は借金が免責される自己破産という方法もあります。
人生をやり直すチャンスを与えてくれる債務整理ですがあくまでも最終手段であることを忘れてはいけません。債務整理はメリットばかりでなくデメリットも存在します。借金が返せなくなったら債務整理すればいいと軽く考えていると痛い目を見るので注意してください。
基本は返済優先
債務整理はあくまでも返済が苦しくなった人に対する救済措置なので、基本的には契約した通りの内容で返済することが優先されます。十分返済するだけの余力がある場合は債務整理が認められず、返済金の再設定など返済計画の見直しなど任意整理で対応可能な範囲で完済のめどが立つのであれば自己破産による免責は認められません。
債務整理は強力な手続きでありこのままでは借金を契約どおりに完済できない状況まで追い込まれた場合にのみ認められる手続きです。早めに対照するのは間違いではありませんが、まだまだ十分返済できる余裕が有るうちに債務整理しようとしても成功する可能性ほとんどありません。
債務整理の目安
借金の総額が年収の30%を超えたときが債務整理の目安です。年収が多い方ほど生活に余裕があるのでもう少し借金総額が大きくても債務整理せずに完済できる可能性がありますが、年収が少ないと借金総額が20%以下でも生活が厳しくなってしまうので借金が膨らむ前に対処しなくてはいけません。
年収400万円の方なら100〜150万円が債務整理を本格的に考えたほうがいいでしょう。無職で収入がない方は借金額にかかわらず返済の見込みがないので少額の借金でも返済が追いつかなくなったらすぐに債務整理をしないと生活が破綻してしまう危険性が高くなります。
債務整理が生活に与える影響
債務整理が生活に与える影響は小さいものではありません。どんな方法で債務整理するかにより影響の大きさも変わりますが、少なくとも新たな借り入れに関しては大きな制限が発生します。
債務整理をした事実は信用情報機関に登録されてしまうため、債務整理から最低でも5年の間は新たなにお金を借り入れたりクレジットカードを新規発行することは不可能になります。
所有しているクレジットカードも停止されるので、日常の買い物は全て現金決済になります。その他にも債務整理手続きごとに様々な影響があるので、将来の生活のこともしっかりと考えたうえで債務整理をするかどうか判断してください。
任意整理は影響を最小限に抑えられる
債務整理の中でも最も利用者が多いのが任意整理です。任意整理はその名の通り債権者と債務者の話し合いによって任意で成立する債務整理なので、公的資格の制限や影響はありません。弁護士に相談すると自己破産よりもまず任意整理を検討するように勧められることが多いのですが、それは債務整理が生活に与える影響を最小限に抑えるためです。
任意整理で最も強く影響するのが信用情報です。キャッシング業者やカード会社は利用診査に信用情報機関から提供される金融信用情報を用いています。任意整理の事実は信用情報機関が保存する個人金融信用情報に記録されいわゆるブラックリスト入りしてしまうため、任意整理とは関わりのない金融機関にも債務整理をした事実がバレてしまいます。
債務整理をした人物というのは金融業者側から見れば契約を守らず約束した返済金を納めない悪質な利用者であり、貸し倒れの危険性がある好ましくない利用者です。そのような利用者にお金を貸してしまうと返済が滞り回収不能になる可能性も高いため、任意性をした過去を持つ人物は新たな借り入れやクレジットカードの新規発行ができなくなります。
任意整理の情報は永久に残るわけではなく、おおよそ5年で記録が削除されます。記録が削除されれば任意整理を理由に借り入れを断られることはなくなります。
過払い金請求ではブラックリストには入らないことも
過払い金返還請求手続きも任意整理の一種なので信用情報に記録されますが、ブラックリストに入らないこともあります。過払い金請求で借金を完済し借金が残らなかった、もしくは借金を完済し終えてから過払い金請求をしたケースでは債務整理扱いにならずブラックリスト入りもありません。
影響の大きい自己破産
自己破産は借金が面積になる強力な手続きですが、そのぶん制限や規制も多く生活に与える影響も大きなものとなっています。就業制限により現在の職を失う可能性もありますし、引っ越しせざるを得ない状況になることもあります。借金問題を解決して一から出直せるのは自己破産の大きなメリットですが、生活への影響の大きさを考えればむやみに選択すべきではありません。
債務整理後の生活はどう変わる?
債務整理をすると毎日の生活に少なからず変化が起こります。人によっては耐え難い不便を感じるかもしれませんが、影響を全く気にすること無く以前と変わらない日常を送れる人もいます。債務整理後の生活はどう変わるのでしょうか。
現金の必要性が高まる
債務整理後の生活では現金の必要性が高まります。債務整理をするとクレジットカードが停止され新規発行もできなくなります。カード決済ができなくなるため現金を持っていないと買い物ができず、カード払いが多かった人ほど不便を感じることになります。通販でもカードで支払えないので振込や代引きなど手数料がかかる方法で支払うしかありません。
債務整理後の銀行口座
自己破産すると預金口座は財産を回収するために凍結されてしまいます。自動引き落としもできなくなってしまうので、公共料金の支払い方法を事前に変更しておきましょう。管財手続きが全て終了し自己破産が認められれば凍結は解除され再び口座が使えるようになります。クレジットカードとは違い新規の口座開設も制限はありません。
仕事に与える影響は?
任意整理であれば仕事には全く影響しません。仕事を失えば返済が滞る危険性が高くなるため、業者がわざわざ会社に任意整理の事実を知らせることはありません。
任意整理前と同じように安心して仕事が続けられます。自己破産の場合は弁護士や司法書士、警備員など一定の仕事に就くことが制限されます。制限は永続的なものではなく 破産手続き開始から終了までの間なので、手続きが全て終われば仕事に復帰することができます。
生活に与える影響を抑える方法
債務整理が生活に与える影響をできるだけ抑えるには弁護士に相談するのが一番確実です。弁護士は代理人として債務整理手続きをしてくれるだけでなく生活を守るための方法をアドバイスしてくれます。弁護士費用はかかってしまいますが、生活を守ることを考えれば決して高い出費ではありません。
債務整理手続き中の生活を守ってくれる弁護士
弁護士に代理人を依頼すると債務整理の窓口は本人から弁護士へと映ります。借金の返済を求める督促電話が職場にかかってきてしまうと信用を失う可能性がありますが、弁護士に依頼すれば督促電話をやめさせることができます。郵便物なども基本的に弁護士の事務所に届けられるため、家族に内緒で債務整理することもできます。
財産を失ってしまう自己破産とは違い、任意整理では合意内容がその後の生活に大きく影響します。債務者が一方的に不利な内容で合意してしまうとせっかく債務整理が実現してもその後の生活で経済的に苦しむ羽目になってしまいます。
弁護士に相談すれば取れるお金はきっちりと請求し、支払う費用を少しでも減額できるように交渉してくれます。一方的に損を負わされるようなことはないので、余裕を持って人生の再スタートを切ることができるでしょう。
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