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過払い金が返ってこない場合も知っておきましょう

過払い金が返ってこない場合も知っておきましょう

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カテゴリ:コラム一覧

過払い金は数千万人が持っている債権と言われています

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債権者が2000万人にも上った武富士

過払い金は2010年の法改正以前にお金を借りていた人のほとんどが持っています。かつては違法な利息がまかり通っていたので払った自覚のない人でも知らず知らずのうちに過払い金が発生しているわけです。今までいい思いをしてきた金融業者が一転、利用者から一斉に請求を受けて企業の存亡がかかっているようです。

昔CMをやっていた企業も細菌は見かけません。中でも武富士は消費者金融の最大手でした。だから、その分の過払い金も大きく、事業回復させることは叶いませんでした。過払い金の対象になる利用者はおよそ2000万人、合計で1兆円を超えるとも言われています。

本来の債務整理は、支払えない借金を解決するためのもの

最近は、債務整理=過払い金というイメージが一般には持たれていることでしょう。しかし、債務整理と言えば弁護士と相談しながら債務を減額していく法的手続きです。そのなかで、過払い金が争点になるのは任意整理ですがその他には個人再生や自己破産があります。それぞれを簡単に説明すると以下のようになります。

  • 任意整理

債権者と債務者で和解をする。裁判所を通さないため解決が早く、対象となるのは利息だけ。このとき、違法な利息は元本と相殺し、それでも払い過ぎがあれば返してもらえる。

  • 個人再生

債務を100万円〜現在の5分の1まで減らすことが可能。上限は5000万円までで、安定した収入を持っていることが条件。住宅ローンで悩んでいる人が主に利用する。

  • 自己破産

支払い不能であることを示せば、債務が全てなくなる。そのかわり可能な限りの弁済をするので家も車も差し押さえになる。

また、過払い金も必ず返してもらえるわけではありません。

過払い金を返してもらえない場合

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もちろん、法定利率で貸していた時

先ほども説明した通り、過払い金は違法な利息を支払った結果発生するものです。つまり、適法な利息で課している場合はどんなに長期間の借金でも過払い金どころか相殺される利息が出ないことも考えられます。例えばかつてCMをやっていたアットローンは法改正以前から適法で貸していました。

長期間の借金がなかなか減らないのは利率以上に複利というシステムに関わっています。複利は元本ではなく「前年までの利息+元本」をもとに利息が計算される制度なので長期の借入はお勧めできず、逆に繰り上げ返済が奨励されるほどです。住宅ローンだって年利数%でも繰り上げ返済をすることで数百万円単位で節約することが可能です。そのくらい、複利は恐ろしいものです。

他には、借り入れの利率がよく分からない時も危ないですが、多くの場合は金融業者が取引履歴を開示してくれますので、過度に心配する必要はありません。

勘違いしてるかも! ここ最近に大きな額を借入した時

そして、過払い金がかえって来ない場合として見落としがちなのは「ここ1〜2年位で多額の借金をした時」です。この場合は、たとえ利息が違法であっても過払い金は発生しないことが考えられます。

その理由は、「元本と相殺される分は過払い金と言わない」からです。過払い金の本来の意味は「摂りすぎた利息を元本に充当した結果、さらに余分に払っているお金」です。つまり、利息が違法だろうと実際に借りて返済すべき額より少なければ過払い金は返ってこないのです。

ただの計算間違いで終わればいいのですが、完済をしていなくて、しかも利息の引き直しによってぴったり相殺されるわけでもない時はブラックリストに載ってしまうのです。任意整理であればブラックリストの掲載期間は5年です。弁護士事務所の広告にはこの点が詳しくかききれないので、しっかりと相談の際に疑問を解決しておきましょう。そして、債務整理をするかもう少し頑張って返すかを決めます。

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