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借金がなくなる?過払い金請求の方法と債務整理について

借金がなくなる?過払い金請求の方法と債務整理について

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カテゴリ:コラム一覧

借金に困ったとしても解決方法はある

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現在の日本では多重債務に苦しんでいる人が数百万人という単位で存在しているといわれています。ひとたび借金に追われると、その返済のためにまた借金をするといった悪循環に陥りやすく、自転車操業の結果、多重債務に陥る人は少なくありません。

借金の返済が滞ると業者によっては厳しい督促をすることもあり、自宅や職場に電話や手紙が頻繁にくるようになります。そうなると精神的にも大きなプレッシャーを感じることとなり、正常な思考回路が働かず、最悪のケースでは夜逃げや自殺といった方法で問題解決をしてしまう人もいます。

しかし、今借金で苦しい思いをしている人に覚えておいてほしいのは、法律で解決できない借金問題はないということです。もし今現在、借金の取り立てに困っていたら、逃げ隠れる前に弁護士など法律の専門家に相談をして、問題を整理して、一つ一つ解決の道を探る行動が必要です。

そうはいっても弁護士に相談するお金もないくらいに困っている、そういう場合には、法テラスの利用をおすすめします。法テラスは国によって設立された法律相談案内所で、問題を抱えている人に、弁護士や司法書士と言った法律関係者や消費者団体などへの相談窓口を無料で紹介しています。

また、肝心の費用面の立て替えも行ってもらえます。返済はのちに月々の分割払いとすることが可能で、原則3年以内に終わるように、毎月5千円〜1万円程度を支払ってゆきます。生活再建をしながら支払うことのできる金額となっていますので、今借金問題に困っていたら、迷わずに法テラスに相談をしましょう。

借金の返済に困っている人は、いくつかの解決方法があり、法律家のところで相談をすることをおすすめしますが、その前に、これまでに利息を払いすぎていないか確認しましょう。多重債務に陥っている人は、長期間にわたってお金を借りていることが多く、特に2007年よりも前に借りている人は、貸金業者にお金を払いすぎている可能性が高く、そのお金は取り戻すことができるのです。それは過払い金と呼ばれるお金です。

過払い金請求について

お金を貸すときには法定利息があり、年間18%(10万円未満20%、100万円以上15%)と決められていますが、以前はこれよりも高い利息でお金を貸すことが横行していました。最高で29%もの利息をとっていることも珍しくはなく、2007年に法定利息より超えた分の利息の支払いについては、返還請求をする権利を認める判決が最高裁でだされました。

そのため10年以上前から消費者金融と付き合いがある人は、過払い金がある可能性が高く、長い期間にわたって借金問題に困っているのであれば、以前の過払い金について返還請求をしてみましょう。ちなみにクレジットカードで買い物をしたときには、過払い金というのは発生しないため、クレジットカードについてはキャッシングを利用したときのみ返還請求をすることができます。

過払い金請求の方法

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過払い金請求の方法は自分で行う方法と、弁護士や司法書士に依頼する方法があります。自分で行うときには、金利の引き直し計算をして自分で請求をします。業者によっては専門家以外の請求については態度が変わることもありますので、知識を万全にして交渉に臨みましょう。

弁護士や司法書士などの専門家に依頼をする場合には、過払い金の2〜3割を報酬として支払います。もし過払い金が少ない場合には、戻った金額に応じて報酬を設定してくれる事務所もありますので、まずは相談してみましょう。専門家に依頼をすると、過払い金請求をすると決めたら結果がでるまでお任せにできるため安心です。

ちなみに過払い金請求には時効があり、支払いが終わってから10年以内に請求することが求められます。支払いが終わっていなければ取引がある限り、何十年前の過払い金でも請求をすることができます。

よく10年で時効だからグレーゾーン金利をとっていた2007年より前の過払い金は2017年で時効になる、といった話もありますが、それは間違いです。あくまで時効は完済してから10年となりますので、時効は請求する人それぞれ違うというのが正解です。

ブラックリストにのるって本当?

過払い金請求をするとブラックリストにのる、という話がありますが、それは正確ではありません。ブラックリストとは信用情報機関への登録で、過去に返済が滞ったり返済不能となった人の情報が、5年から7年程度の間記録されるというものです。その間は、新たな借り入れをすることも、クレジットカードを作ることもできません。

過払い金請求をしたときには、完済しているものについては、過払い金請求をしてもブラックリストにはのりません。ブラックリストにのるケースは、返済の途中にあって、過払い金を請求して返済に充当してもまだ負債が残るケースです。これは債務整理に該当するとみなされますので、5〜7年程度は新たな借り入れはできなくなります。

過払い金請求をしても負債が残る場合

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過払い金請求をしてもまだ負債が残り、その借金返済が負担で首が回らない、という状態であれば債務整理を行いましょう。過払い金請求をしても負債がのこった段階でブラックリストにはのりますので、債務整理をしてもデメリットはさして変わりません。債務整理をして利息や元本が減るのであれば、そこから経済的な再起をすることもできます。

債務整理には任意整理、個人再生、自己破産、特定調停の4つがありますが、一番多くつかわれているのは任意整理です。任意整理は、高金利での借り入れをしている場合には利息の引き直し計算をするため、借金の減額を見込めます。また裁判所を通さずに、貸金業者のみと交渉することになりますので、社会的なデメリットもありません。

特徴としては取引期間が長ければ長いほど借金が減る可能性が高いため、借金の取り立てに頭を悩ませているのであれば、法律家に相談をして任意整理にふみきってみましょう。

また任意整理よりも大幅に借金を減額できる個人再生も整理方法としては良い方法ですが、任意整理がブラックリスト以外の社会的なデメリットがないのに比べ、個人再生は社会的な信用にかかわる事態も発生しますので、デメリットについてよく知ってから手続きに踏み切ったほうが良いでしょう。

自己破産は最後の手段

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債務整理の最終手段として、借金が全て免責される自己破産もありますが、自己破産は返済の見込みがまったく立たないときの対処法となります。借金を返さなくてよいのですから、これは一見楽なようですが、それなりのデメリットも負うことになります。

ブラックリストにのることはもちろん、自己破産者として官報に住所、氏名が記載されることとなり、自宅などの財産も放棄しなくてはなりません。一部の現金は手元におけますが、失うものも大きい解決方法となります。そのため自己破産を選ぶときは覚悟が要りますが、夜逃げや自殺といった解決方法よりははるかにマシといえます。最終的に自分の財産を放棄しなくてはならなくなったとしても、命までもってゆかれることはありません。

ブラックリストにのったとしてもまた一から出直せばよく、官報にも未来永劫掲載されるわけではありません。日常的に官報を眺める人もそういませんので、一歩引いて考えれば、生活の再建、経済的な再起の手段としてはアリなのです。

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